先日、国会議員秘書のストレスに関する研究がThe Japan Timesに掲載されました。
国会議員秘書155名を対象にストレスチェックテストやインタビューなどを実施しました。
ストレスチェックテストでは、国会議員秘書の高ストレス者抽出率23%と、どの業界よりも高い数値をマークしました。
この背景には、次のようなことが関連していると考えます。
1つは、日本の議員と秘書の関係は、アメリカのように秘書がイーブンな立場でプロフェッショナルな位置付けではなく、まるで殿様と家来のようであること。これには、議員立法の少なさなども影響していると考えます。これを裏付ける1つが、豊田真由子前衆議院議員の録音発言でした。議員秘書は使用人という感覚が随所にありました。
次に、議員秘書職内にも格差があるという現実の厳しさについてです。
本研究では、公設秘書では人間関係に起因するもの、私設秘書では勤務時間や給与などの待遇面と、雇用形態によって異なることが示唆されました。
特に、私設秘書はアルバイト程度の収入しか得られず、福利厚生も整備されていないため、公設秘書と比較して不満足度が高いと言う結果が出ました。
今回の豊田真由子前衆議院議員のことがきっかけで、国会議員秘書が非常にストレスフルな職種である印象となりました。本来はもっとプロフェッショナルでキャリアアップできる魅力的な職種でなければなりません。
そのためにも、まずは議員秘書職の実態を明らかにしていくことが重要だと考えています。