2016年4月16日 メンタルヘルス
ストレスチェックテストの実施者
ストレスチェックは、実施できる者が法令で定められています。会社の人事や総務がやればいいと言うものではありません。
実施者は、医師、保健師、一定の研修を受けた看護師または精神保健福祉士に限られています。もちろん実際には、会社の担当者など従業員も、ストレスチェックテストの実施作業に当たらなければなりません。
ここで注意しなければならないのは、厚生労働省の通達が、労働者の健康情報を取扱う事務を「ストレスチェックの実施の事務」、取扱わない事務を「その他の事務」に分けている点です。
人事権のある者(解雇、昇進又は異動に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者)は、「実施の事務」に従事してはならないとされています。したがって「実施の事務」は、人事権のない者が行う必要があります。一方で、「その他の事務」は人事権のある者でも従事できます。
ストレスチェック調査票の配布は「その他の事務」、回収は「実施の事務」とされていますが、封入されていて内容を把握できない状態になっている調査票の回収は「実施の事務」ではないとされています。
かなり複雑な仕組みになっていますので、安易に実施しないよう十分な準備が必要です。